〈日時〉 2017年3月11日(日)10:20~17:00
〈会場〉 目黒区 中小企業センター5階会議室
(参加人数)合計14名(正会員 6名、ML会員 4名、一般 4名)
3月11日の日比谷公園は、暖かな陽気のお天気に恵まれました。
午前中からのダイアローグ実践会は、ある意味あわただしく始まりました。日比谷図書文化館は、10時直前にシャッターが上がるしくみのため、10時きっかりの開館とともに手続きを済ませ、4階のセミナールームに向かいます。そこは、居心地のよさそうなきれいな部屋で、当日の人数には、あつらえたようなぴったりの大きさでした。机椅子を脇に避け、12個の椅子を丸く並べます。午前中の参加者は10名で、そこに、カワとSOLが入ります。
少し遅れ気味に、午前中のセッションがスタート。
初参加の方が3名、2度目や久しぶりの方を入れると半数の方が最高の居場所になじみのない方々でしたが、『最高の居場所へようこそ』のシートを使って、最高の居場所のビジョン、ミッションなどをしっかり共有できました。
若干緊張した雰囲気をほぐすため、カウントアップ・ダウンのハイタッチのアイスブレーク。一気に場が和みます。そして、チェックインも兼ねて、2人ずつ、呼ばれたい名前と、どこから来たか、来た目的を伝え合うミングル(二人で話し、終わったら人を替えて続ける)で、さらに場が活性化してきました。
ここからがいよいよ本番です。
カワちゃんがプロジェクターで、午前中の対話手法「ワールドカフェのお品書き」を丁寧に説明します。
最高の居場所ライブとしてのグランドルールは最初にシェアしましたが、改めてこの場を安心・安全な場にするために、大事な3つのルールを確認しました。
・話しは途中で止めずに最後まで聴く
・あいづちや「いいですね」を入れる
・この場のことは、この場限り
テーブルクロスが敷かれ、模造紙・プロッキー・トーキングスティック(クッシュボール)・お菓子などの置かれたテーブルに、5人ずつが座り、リーダーを決めます。そして、最初のワールドカフェがスタート。
テーマは、これです。
「あなたの最高の居場所は、どこですか? そして、どんな状態ですか?」
時間の制約がある中、約20分間のダイアローグが、真剣かつ和やかに進んでいきます。一人ひとりが、気づいたことやキーメッセージを模造紙に書き込んだり描いたりしています。さらに、10分間の振り返りの時間でダイアローグが深まります。
リーダーともう一人がその場に残り、他の3人が別のテーブルに移動して、最初に、リーダーが、前のダイアローグでどんなことが話されたかを模造紙を見ながら約1分で説明します。そのあと模造紙を新しくして、2回目のワールドカフェがスタート。
2回目のテーマは、これです。
「全てがうまくいっている三年先のあなたの最高の居場所は、どうなっていますか?」
同じく20分のダイアローグと10分の振り返りの時間をもちました。
笑い声が絶えない楽しいダイアローグが進み、みんなが積極的に発言しています。だんだん、トーキングスティックを持つのを忘れて話し始める人も出てきます。あっという間に、模造紙はいっぱいになりました。
12:05には、午前中のワールドカフェを終了。
13時までのお昼休みに入ります。
午後は13時から、午前中の予定で遅れて参加される方もいましたが、さらに4人増え、とうりょうも参加して、場はさらに勢いづいてきました。参加者14名、とうりょう、カワ、SOLを入れて全部で17名です。
新しいメンバーも加わった場のさらなるパワーアップのために、「相手のいいとこ探しゲーム」で、午後のセッションがスタート。A4の紙をそれぞれの背中にガムテープで貼り付けます。そこに、直観とフィーリングで感じたその人の良さを、プロッキーで書いていきます。長い列ができたり、しゃがんだり、笑ったりとみんながゲームに集中して楽しんでいました。ゲーム終了後、背中の紙を外して見て、苦笑い、にんまり、思わず笑みや笑いがこぼれ、和気あいあいの雰囲気がさらに醸成されてきた感じです。
午後の対話手法は、OST(オープン・スペース・テクノロジー)。
参加のみなさんは、スクリーンを見ながら、カワちゃんの「OSTのお品書き」の説明に聞き入ります。
OSTは、参加者が主体的にテーマ出しをし、それに興味のある人たちが集まってダイアローグします。そこには、大事な4つの原理と1つの法則があります。
4つの原理
・ここにやってきた人は誰でも責任者である
・何が起ころうと、起きるべきことが起きる
・それがいつ始まろうと、始まったときが適切な時である
・それが終わったときが、本当に終わりなのである
1つの法則「主体的移動の法則」
OSTを行う中で、もし自分が学習も貢献もできない状況にいると気づいた人は、自分の意思で、より生産的になれる場に移動しなければならない。
「最高の居場所を作るための課題はなんですか?」
まず最初に、このテーマに基づいた、個々人のダイアローグのテーマ出しです。
みんな真剣にA4の紙に向かっています。
漏れなく一人ひとりがテーマを書き、ホワイトボードに貼っていきます。
なかには、一人で3つ出した方もありました。
ひとりひとりが前に出て、書いたテーマの意図をその場の人たちに伝えます。
質疑応答もあります。
テーマの意図が共有できたあと、みんなでそれを眺め、同じようなテーマを合わせたりして、最終的にダイアローグのテーマが4つに絞られました。前半と後半に2つずつテーマを設定し、テーマごとに分かれました。第1回目は、ほぼ同数の2組ができ、ダイアローグがスタート。
第1回目のダイアローグは14:45に終了。
14:46には、17人全員で、東日本大震災のために黙祷をしました。
着実に復興していくためには、それに関わる人たちのダイアローグは欠かせないし、またダイアローグを通して自分の役割・居場所を見つけていくことが大切です。
そんな思いを持って、黙祷されていた方もおられたかもしれません。
黙祷の後、ダイアローグの振り返り、全体シェアが行われました。
短い休憩を経て、後半の2つのテーマでのセッションに移ります。
今回は、5人と9人とのチームに分かれて、ダイアローグがスタートしました。
1回目と同様に、終了後に振り返り、全体シェアで、OSTの4つのテーマについてのダイアローグが終了しました。
ただダイアローグした、ということに留まってはもったいないです。
参加いただいた方の行動が変わるように、一人ひとりにA4の紙を配り、今回のダイアローグを通して得られた個人の行動目標を書いていただきました。それを、そのグループで発表する時間を持ちました。みんなから応援してもらえる豊かな時間でした。
午後のOSTでは、その場を離れて別のグループに移動する人はいませんでした。
それは、みんなひとりひとりが、その場で貢献でき学習できたということでもあります。
ダイアローグでは、意見の対立は起こらないので、一見静かに見えたりもします。
でも、一人ひとりが積極的に参加し、自分の想いを語っていました。みんな真剣ながら、表情が楽しそうで、また何度も何度も笑いや驚きの声が湧き上がってきたりもしていました。
そして、場の空気が最初と最後では変わっていたのです。その場にいるのがとても気持ちよく、包まれている感じです。良い気のエネルギーが充満している感じなのです。
そんな空気感の中、最後に円座に戻り、チェックアウト。
今日の気づきや感想などを、ひとりひとり一言ずつ発言していただきます。
今日の時間の充実感が伝わってきます。
最後の最後に、午後から参加のとうりょうから、一言いただきました。
それが一言で終わらず、ホワイトボードを使いながら、今日の場のエネルギーから出現した、3つの気づきを、熱く語っていただきました。とうりょうならではの、楽しくかつ深いお話でした。
その日一日、みんなの表情が素敵でした。
ダイアローグの大切さが再認識できた一日でもありました。
ありがとうございます。
アンケートでも、充実感が伝わってきます。いくつかご紹介します。
「自分の言葉を祖もまま受け取ってもらうことで安心できる」
「あたたかく聞き、涼やかに伝える」
この二つの発言が心に響きました。
対話とその前段階とがともに大切と、理解しました。
志を持って、今日から居場所つくりをします。
(前馬剛一さん)
「あたたかく聞き、涼やかに伝える」
伝えることの難しさを感じるときがありますが、とてもいい言葉に出会えました。
いろんな対話からつながりを深め、心地よい居場所をつくれるよう、できることからやっていきたいと思います。
自然体で温かなファシリテーターの心遣いで、和やかな場でした。
(NNさん)
伝えて、それに対して見返りが欲しいという欲をとれば、自由になれると思えました。
とうりょうの「明らめ」「意気地」「媚態」が、話していたこととリンクして、心地よく入ってきました。
午後からの参加でしたが、ファシリテーターのおかげで、スッと場に入っていくことができました。
(ありーさん)
「心理的安心感」「成果を出す」は表裏一体の関係。
OSTでは、採用・不採用関係なく、テーマを出してみる。
出してみると、他の人が出されたテーマとつながっていることがある。
ライブに居れたこと自体が、「生きる」という感覚で、とてもありがたかった。
ということに気づきました。
パワーポイントで進行を明示されていて、安心して参加できました。
(かんなさん)
最高の居場所って、あまり考えたことがなかったので勉強になりました。
(川崎淳さん)
以上、3月ライブは、カワ(川口弘美)&SOL(立岡里司)のアラカンコンビがお届けしました!!